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回顧録 Numero 19. “本を探してます。”

レストラン・カルフォルニアの友人達にすすめられ、
ローマの書店からイタリア料理の本を片っ端から買ってきたことは前回書きました。
その大量の本は、何回かの引っ越しにも耐え、今のミロの「虎の巻き」、と言うより
「守護神」としてその威力を発揮しています。


本と言えば、私達がローマへ料理の勉強に行く、
そもそもの切っ掛けを作ったのも一冊の本です。


それは「主婦の友」社から出版されたイタリア料理の本です。
当時の編集記者の方が、ローマの国立料理学校で1ヶ月間くらいイタリア料理の勉強をし、
その内容を本にしてありました。

35年以上前の事ですので、どんな本で、どんな料理が載っていたかは覚えていませんが、
唯一、ラザーニャの作り方があったと思います。
本自体は旅行のパンフレット位の厚さの地味な雰囲気の本でした。

たまたま甲府の書店で見つけ購入し、夢中になって読みました。
料理の作り方はもちろんですが、それよりも私の気をひいたのは、
「ローマの国立料理の学校へ留学して勉強した」という、本の前書きです。

何度も何度も読み返し、自分もなんとかローマへ行けるかも…と思っていた矢先、
東京でイタリア料理の講習会があったのです。
しかも、その国立料理学校の先生が講師として来日したのです。

前ブログに書いたように私は「地方料理のコース」に参加し、終了証書を頂きました。

すっかりその気(ローマへ行く)になって、
「主婦の友」社へ留学方法について尋ねたところ、
出版の為の取材という事で特別に受け入れてもらえたが、
「留学」というシステムは無いので、自力で行くしかない、
という返事でした。

そこからローマ目指して長い旅が始まったのですが、
あの本を買わなければ料理講習会へも関心を示さず、

もちろん参加もせず…。

そうするとイタリア料理も本格的には取り組まず…と、
どんどん繋がり、今のミロとはずいぶん違った店になっていたかもしれません。

(もっともその方が儲かっていると思いますケド…w)

よくありますよね、人生を変えた一冊の本…なんてww
そんな位置づけの本です。

残念ながら、今はもう手元にその本はありません。
もう一度手に取って読んでみたいですね。

今度、主婦の友社へ問い合わせてみようと思います。
資料室の隅にでも残っていれば、ラッキーです。




それとも、どなたかこの本、お持ちではないでしょうかね??ww







miro.

by miro_kiyosato1972 | 2010-11-07 00:40 | イタリア修業回顧録  

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