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回顧録 No.34 「ヴェニスに死す」のように…


斜め床での一夜が明け、アリタリア航空のAさんに惨状を訴える為フロントに走りました。
Aさんとの会話はもちろん日本語ですから、傍らのホテルの主人には内容は解りません。
このホテルの予約をキャンセルし代わりのホテルを探してもらい、ヴェネツィアでの滞在を一週間にして、ローマへの飛行機、ペンション・ラニエーリの予約と全て彼にお願いし、やっと一件落着したのでした。

一週間後にはローマへ戻る、ということで、午後からなんとかホームシックから立ち直った妻と一緒に神父様の実家へ出かけました。
と言っても知っているのは住所のみ。

「道を聞きながら行けば大丈夫」とタカをくくっていたのが大間違い。。
正に、ヴィスコンティの「ヴェニスに死す」の世界。
せまい路地と行き止まりの道、小さな運河と橋。
時々現れるちょっとした広場。
道で出会う人に訪ねてもすぐ違った道に入り込んでしまいます。
やっと探し当てた時は一時間近く歩いていました。

でも途中コーヒーを飲んだり、買物をしたりと結構楽しみながら道に迷っていました。

この道すがら、どこからかピアノの音と声楽の発声が聴こえてきたのを覚えています。
ヴェネツィアには“テアトロ・フェニーチェ”「フェニーチェ歌劇場」と付属の音楽院があるので、
その関係の“音”だったのかも。

やっとたどりついた目的地。
小川の様な運河にかかった可愛い橋を渡ると大きな門扉が…。
何軒かならんだ住民パネルに“テムペリーニ”の文字。
緊張感と期待感でドキドキしながら呼び鈴を押しました。


「ジジジイイイィィィ~」

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Miro.

by miro_kiyosato1972 | 2010-12-17 00:44 | イタリア修業回顧録  

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