回顧録 Numero 23 カテリーナ・ジュゼッペさんの事 Part 2.
2010年 11月 15日
さて、私達と親しくなったジュゼッペさんは、3回目の勉強の時、
私達をお自宅に招待してくれました。
1984年、12月の初め頃だったと思います。
ローマ郊外にある自宅は、4階建て位の新築らしい建物が階段を挟んで、
何軒も建っていて、公営の団地の様なイメージでした。
ジュゼッペさんのお宅は2階にあり、玄関を入ると広いホールにクリスマスツリーと、
キリスト誕生の場面が飾ってありました。
お宅には、奥様と3人の娘さんが私達を待っていて、3LDKのお宅の中を
案内した後(なにしろ広い!!)居間でケーキとコーヒーで、色々話をしました。
娘さんの上に息子さんが2人いるそうで、長男は兵役中、
二男は学校に行っていて不在との事でした。
娘さんは2人が高校生、末の娘さんは小学校高学年くらい、
3人共「イタリア美人の典型」という言葉がピッタリの娘さんでした。
奥さんはふっくらとした、これまた「イタリアのマンマ」そのものの人で、
私達がプレゼントした平安模様の風呂敷を、ショールの様に肩に掛け、
とても喜んでくれました。(どなたも、風呂敷をスカーフと思うのですね 笑 )
私の妻が、クリスマスツリーとキリストの誕生のをとてもステキだと言うと、
全て自分たちで作って飾り付けたとの事でした。
そして帰り際に、玄関に飾ってあった娘さん作のリースを、お土産に下さいました。
あれから26年。
毎年毎年、クリスマスの度に、このクリスマスリースを飾ります。
初めは、ドアの外に付けて年月が経つ度に、
だんだん家の中に移り今はピアノの上が定位置になっています。
今年も、そろそろ「ジュゼッペさんちのクリスマスリース」を出す時期になりました。
リースを見ながら、この時の訪問を思い出し妻と2人で懐かしく、
思わず涙が出る事があります。
私達の勉強の旅が終わり残念ながら、ジュゼッペさんとも交流が無くなりました。
あの娘さん達も、今はもう40歳前後。
きっとステキな「イタリアのマンマ」になっている事でしょう。
そして、クリスマスの時期になると、
遠い娘時代に出会った日本人を思い出してくれているかもしれません。
miro.
by miro_kiyosato1972 | 2010-11-15 19:56 | イタリア修業回顧録